Final Cut Pro X でEOS-1D X 動画を編集する

東京は原宿を歩いた際に EOS-1D X でぱらぱらと撮影した動画を、 Apple のほこるプロ用動画編集ソフト Final Cut Pro X を使って編集してみました。

そして作成された動画がこちら。鯉のぼりがふわっと浮かぶ瞬間が僕はとても好きです。
※大きい動画は Vimeoのサイトでご覧下さい。

KOINOBORI from Zeissizm (Koichi Ito) on Vimeo.


【 Final Cut Pro について 】
編集のやり方は意外に簡単。個人で適当にやる程度であれば以下のステップをやればクリップが作成出来ます。
簡単に言うと切って並べて調節して終わり。

  1. 素材を読み込む
  2. タイムラインに使いたい部分を置いていって並べる
  3. BGM と合わせる
  4. キャプションをつける
  5. トランジション(画面の移り変わりなど)を調整する
  6. 長さや画質をマウスでぐりぐりと微調整する

作ったクリップは ProRes で書き出してから、 Adobe Media Encorder CS6 でリサイズと圧縮をして使っています。

使い勝手的には、Mac に標準で付属しているソフト「 iMovie 」と似ていて、「 Final Cut Pro は iMovie Pro だ」と言われてますねというお話もしっくりきます。iMovie を使っていれば割と操作性的に共通点が多いので取っ付きやすいかもしれません。私はそのクチです。

じゃあ iMovie で出来なくて Final Cut Pro X で出来ることって何よ、という話になって、えーっと、うーん、きっといろいろ、本当にいろいろ出来ると思うんですが(なにせハリウッド映画も編集出来るプロ用ですから)、私がちょっと気づいた範囲だとこのあたり。

  • キャプションの自由度が非常に高い:文字の配置や大きさの指定が自由自在。重ね付けも可能(らしい)
  • 再生速度調整の自由度が高い:クリップの尺に再生速度を合わせ込むことも可能
  • 読み込める動画の種類が多い:4Kも楽勝だとか、高品質な編集用圧縮形式である ProRes もサクサクとか
  • トランジションの種類が多い:私はあまり使わないので恩恵は少ないですが、いろいろ出来ます
  • キーフレーム設定が出来る:私はあまり使わないので恩恵は(ry
  • Motionとの連携がスムーズ:私は使わな(ry

…こうやって見てると「その編集って別に iMovieで良いんじゃね? 」と言われそうです。実際その通りだと思います。とはいえ文字の位置調整などはとても使いよいので、iMovieでキャプション調整にイライラしっぱなしな人なんかは、これだけの為に乗り換えても損はないと思います。ただしマシンパワーを相当に喰うらしく、Late 2009 な我が MacBook Pro では重過ぎて正直非常に使いにくいです。

【 EOS Movie について 】
EOS-1D X の動画、ボケと高感度に強いところはとても素敵なんですけど、なんだか眠いというか、甘いというか、そういうところが気になってきました。5D2よりもちょっと眠くなっている気がします。最初は気のせいかピント合わせに失敗したかと思ったんですが、そうでもないっぽい。そのため、動画と静止画でそれぞれシャープ強めとシャープ弱めのピクチャースタイルを作って使い分けています。動画はシャープちょっと強め。

…とはいえあんまりモアレは出ないので、その辺とのバーターなんでしょうか。動画専用機にあるようなすっきりしゃっきりした画質で撮れたらもっともっと素敵なんですけど。

あと早回しでスローモーションしたいよね。ちょっとオサレなクリップだとすーぐどいつもこいつもスローモーションしてちょっとそれはなんだかなぁスローにしときゃお前ら素人はかっこ良く感じるでしょ感が鼻につくなぁと思わんでもないですが、やっぱりスロー画像は素敵。

そしてこの動画に使ったレンズ、EF35mm F2 IS USM は個人的に動画の常用と位置づけるとても便利で綺麗なレンズです。手ブレ補正もよく効くし、軽いし、小さいし、言うことなし。


※この写真は動画とは関係なく、しかもEF50mm F1.4 USMで撮影されました。

【その他】
「偶然による奇跡の一枚」はあるかもしれませんが、「奇跡の動画作品」はなかなか難しい。他人の鑑賞に耐えるひとまとまりの動画クリップを作るのは、慣れないと写真よりもとてもとても難しいなと思っていて、でもそこがとても楽しいです。一眼動画はなかなか思ったよりも普及していないようですが、やってみると嵌まる要素はたくさんある(あ、なかなか普及しないなと思う要素もたくさんある)ので、一眼レフで動画撮れるんだけど撮ったことない!という方はぜひやってみると面白いかと思います。