洗濯物を畳むのってめんどいよね>

疲れた僕がうちへと帰る。部屋の真ん中でアシモが正座し、洗濯物をもくもくと畳んでいる。おかえりなさいも言わないアシモの、微かなアクチュエータ音だけが六畳一間のアパートに響いている。僕は部屋の電気をつけ、テレビをつけて、ただいま、そうアシモに話しかける。アシモは特に答えない。ただこちらをちょっと見上げるだけだ。サンバイザーの奥の二つのカメラが黒く沈んで見える。白くて硬い、しなやかな指。微かなアクチュエータ音。アシモはちょびっと首をかしげて、洗濯物の続きを畳む。僕は笑ってテレビをつける。ビールを出してサッカーをみる。アシモも正座でテレビを見てる。僕はアシモにコンセントを繋ぐ。アシモは全部を畳み終えてる。アシモは正座でテレビを見てる。僕はこの生活が好きだ。確信はないけど、きっとアシモもこの生活を嫌いじゃないと思う。な、そうだろう?僕はアシモに話しかける。アシモはまたちょっとこっちを見て、そしてちょっと首をかしげる。僕はこの生活が好きだ。彼もきっとそうだと思う。

オリーブ

確か、ずっと日照りが続いて家畜も危ないんじゃないかと母と話をし、妹と二人で村の雨乞いのために葉っぱの冠をせっせと拵えている時に、その雨は降り始めた。家族総出で水を汲み、牛に水をやり、円筒分水の栓を抜きに行っては他の村人とも恵みの雨だとはしゃいでいたが、その土砂降りの雨が三日三晩降り続くと、私達の浮かれた気持ちも消え始めた。

これは大変なことになるかもしれない、この時点でいち早くそう考えた父の考えは慧眼ではあったが、堰留めてある土嚢を取り除かなければ、と、家族の大反対を押し切って合羽を被って出ていき、そして帰って来なかった。サイレンの音もかすむくらいの豪雨の中、とりあえず山上の祠に、ホラあそこまで避難すればもう安心だわ、あそこには大きな鍾乳洞があるじゃない、あそこだったら大丈夫よとしきりに訴え、家畜を放してから向かうからと言う私の言葉を聞きもせずに隣の夫妻は妹と母を連れていった。暴れる家畜を放すのに手間取りはしたがどうにか最後の一頭の手綱をはずしたところで、私の耳に聞こえてきたのが低い地響きと、からからんという金属的な響きであった。畜舎を飛び出した私は、豪雨の霞の向こう側にあるはずの山がなくなっているのを知った。痛いように降り注ぐ雨粒がなければ、目の前に広がる光景はまさに荒野であっただろう。人の声は聞こえなかった。ただ雨の音だけが凄まじく響いていた。

畜舎の奥の木卓で眠り込んでいた。気がつけば川の氾濫がここまで押し寄せてきていた。逃げようとするにはもう遅過ぎた。いつのまにか足下にまで迫った泥に足を取られて流された。濁流に混じって箪笥や柱といったものも流れてきた。ぶつかったら死んでしまう、そう思った私は流れの端へ、岸へ向かおうと泳ぎ続けた。無駄な試みだった。横には巨大な樹の幹が迫ってきていた。逃げ切れずに頭をぶつけた。朦朧とした頭で私はその柱にしがみついた。靴を両方とも脱がなければ、と、なぜかそんなことを思ったことを覚えているが、そのまま意識を失ってしまった。

意識を取り戻した私が見たのは、果てしなく広がる海であった。見渡す限りに陸はなかった。遥か遠くに、木で出来た巨大な四角い船が浮かんでいるのが見えた。助かるのだ、助かるのだ、そう思った私は力の限り叫ぼうとした。しかし出たのはかすれた声だけだった。おびただしい数の鳥が船に群がっているのが見えた。助かるのだ、助かるのか、私は助かるのか、この声は届くのか。この声は届かないのか。この声は届かないかもしれない。この、声は、きっと、届かない。

夜を迎えた。恐ろしく冷えた。咳き込むとごぼごぼと恐ろしい音が肺の中から聞こえた。船にかすかな明かりが見えた。泳げども届かない距離だった。水の下にいるかもしれないものは恐怖だった。明かりが遠ざかることは絶望だった。声が届かないことは焦燥だった。私に船が気づかないことは怒りだった。この声はきっと届かない。私はこうして惨めな死を迎えるのだ。

朝を迎えた。咳は激しい喀血に変わっていた。胸の奥に重く鋭い痛みがあった。しがみついた樹はオリーブであった。実はふたつ残っていた。諦めた私はその実をひとつ口にした。ほろ苦い味が口腔いっぱいに広がり、私の体を駆け巡った。とめどなく涙が溢れてきた。恐怖だった。絶望だった。焦燥だった。怒りだった。もういちど咳き込んだ。ごぼりという音を立てて血が溢れた。海に落ちた血がふわりと広がった。もうこの世界に希望はない、だからこの樹から手を離そう、そう思ったとき、樹に一匹の白い鳩が飛んできた。私は鳩にもうひとつのオリーブを渡した。鳩はそれをくわえて、こくり、と飲み込んだ。樹に残る若葉を一房ちぎり、私は鳩に差し出した。鳩はそれを小さくつまんで、ふいとこの樹を後にした。周りに陸地は全く見えない。せめて彼らにぬか喜びを。

私は手を離した。ゆっくりと水面の奥に沈む私がもう一度咳き込んだとき、海の中に広がった血は、ふわふらゆらふらと広がって、痛みと苦しみ、水を飲んで意識を失う直前の私に手を振っているように見えた。血はすぐに海に混ざって溶けて消えた。

コールドランナーの悲劇

がちゃん、がちゃん、がちゃん。


射出成形の金型を小人の形に彫って打ち出したら、出来上がった小人はぴくぴくと動くばかりで立ち上がる気配が見られません。ああこれは射出圧が低かったなと圧を上げて数度打つと、だんだん元気な小人が落ちてきました。弱った小人にみんなが群がり、人工呼吸をしています。小さな動きが微笑ましくて、続けて何度も打ってみました。


がちゃん、がちゃん、がちゃん。


機械は快調に動いています。気がついたらすごい数の小人が生まれていました。あちらこちらでふらふら、ふらふら。そこかしこでじゃれあい、きょろきょろしています。ああこれは掃除が大変だと笑っていたら、蘇生をしていた小人のあたりがかちゃかちゃ鳴りはじめました。頭のランナをちぎりとりはじめたようです。外したランナを槍のように構えはじめています。どうやら初期の小人が冷えて固まり息絶えたようです。他の小人も気づいたようです。ぷちぷちとはじける音が工場に響きます。ランナで床を叩く音も聞こえます。私達に抗議しているのでしょうか。どうすれば良いか分かりません。


がちゃん、がちゃん、がちゃん。


立ち尽くす私達にしびれをきらしたか、からからからと床をならして突進しはじめる小人達。ひとりひとりは小さいのですが、数が多くて大変です。足を取られた私と班長はおびただしい小人達の中に転んでしまいました。私達を囲った小人は、ランナの槍で肌をちくちく突いてきます。最初は痒いと笑ってたものの、だんだん皮膚に傷がついて、だらだらと血が出始めました。班長は悲鳴を上げています。血が、血が止まりません。小人同士が接触してかちかち響く音、班長の悲鳴、私のうめき声。


がちゃん、がちゃん、がちゃん。


後ろでは機械が小人を量産しています。きっと新しく生まれた彼らもランナを外し、私達を突きにくるのでしょう。だんだん意識が薄くなっていく中で思っていたのは、ああホットランナにしとけばよかった、でした。なにごとも、初期投資をけちってはいけないのです。

EOS 5D + Carl Zeiss Distagon 35mm F1.4 で動画を撮ったよ!

chá from Zeissizm (Koichi Ito) on Vimeo.

EOS 5D MarkIICarl Zeiss Distagon 1.4/35 T*で動画を撮りました。

薄い薄いピント、軸上、倍率色収差の双方を派手に残しながらもがんがんと溶けていく開放のボケ、極薄のピントと相まって中央の被写体を輝かせ、浮かび上がらせる周辺減光、カラーバランスが少しずれてすこし黄色がかった感のある柔らかい色彩。
重く滑らかに回るヘリコイド、カチリと硬い音を立てて止まる絞りリング、重い重い金属鏡筒。
このディスタゴン35mmF1.4は、現代のレンズが解像度とMTF特性を上げるべく各種収差を徹底的に解消していった結果無くしてしまった"レンズの凄み"を、まざまざと見せつけてくれるレンズです。

EOS 5D MarkII で動画を撮ったよ!

ipotanes (EOS 5D Mark II Movie) from Zeissizm (Koichi Ito) on Vimeo.

EOS 5D MarkII と EF300mm F4L を使ってHD動画を撮ったよ!

ちゃっと撮ってさっと編集してささっとアップロードで公開できる、なんというか、良い時代ですね(`・ω・´)

  • 撮影者 : 僕 + 一脚
  • カメラ : Canon EOS 5D Mark II
  • レンズ : Canon EF300mm F4L IS USM
  • 画像モード : Monochrome
  • BGM : "Accept" by Lajko Felix
  • 編集ソフト : Apple iMovie
  • 使用PC:MacBook Pro 15''

ブレが少ないように見えるのは、

  1. 一脚を使う
  2. 手ぶれ補正(IS)をONにする
  3. ブレの少ない場面を使う

の三点がポイント。暗部トーンは、iMovieで編集するとこんななっちゃったのです。

5D Mark II はマニュアル撮影が可能なので、撮り始める前に、露出とかぼけ具合の確認が出来るのが、とってもとっても便利。あらかじめモノクロモードにしておけば、プレビュー状態でもモノクロで確認できるし!

「デジタル一眼に動画機能なんていらないよね」

なんて思っていた時期が僕にもありました。でもやってみると映像が綺麗!いろいろ試せる!楽しい!やってみてはじめてわかるこの面白さ。おすすめです。次はディスタゴン 35mm F1.4を使っての動画撮影をやってみたいな。

Canon EOS 5D MarkII レビュー

2009年1月にmixiにて書いたレビューを一部追加して再掲します。
あくまでこれは一個人の意見です。異論は認める。がっつり認める。


Canon EOS 5D MarkII + Canon EF50mm F1.8 II


さて、 おそらくはデジタル一眼レフではじめてフィルム一眼とほぼ同等のレスポンスや使い勝手を実現し、今の2桁EOSのベースとなった機種(註1)であるEOS 20D。無理をしていない素性の良さを感じさせる性能もあって、

「写真作品を作ること」

だけを考えるのであれば未だに現役扱いしても構わないこのカメラですが、やはり3年の進歩は大きいです。使う中でいくつかの欠点が気になりはじめました。



Canon EOS 5D MarkII + EF16-35mm F2.8L USM


<欠点1:液晶が酷い>
2004年当時の平均スペックを考えると実はそれほど時代遅れではないのですが、やはり狭視野角の1.8インチ液晶は、

(1) ピントが合ってるかが良く分からない
(2) 傾けると何が写ってるかも分からない
(3) 色味は悪くないがコントラストが薄い、

という「使えない」仕様。

<欠点2:ファインダーが小さい>
APS-Cサイズでは、いまなおそれほど酷くはないのかな、とは思います。
しかし、1.3倍のマグニファイヤーを付けても、ディスタゴン35mmF1.4のピントはまず分かりません。
ファインダースクリーンが交換出来ない(註2)のも痛い。動かないモデル相手でもヒット率は25%程度でしょうか。4〜5枚撮って1枚合うかどうかの体たらく。しかも液晶で確認がしづらいため、PCで見てはじめて気付くという場面もしばしば。

<3:APS-Cサイズは…>
APS-Cでは「35mmF1.4が勿体ない」「魚眼が勿体ない」という二点ですが、やっぱり、折角レンズがあるのに、勿体ないです(註3)。

と、まあ、いくつかありますが、それほど致命的ではありませんね。
はい、20Dは良いカメラだと思います。

いろいろ言って、やっぱりフルサイズが良いなぁというのと、ディスタゴン35mmF1.4が使いたかった、バイト代がいい感じに溜まっていた(註4)というのが大きいです。要は欲しかったのです。

ということで、ずっと欲しいな、買っちゃおうかなと思っていながら待っていましたが、ある日その物欲が、しきい値をさらっと超えまして、発作的に買ってしまいました。



EOS 5D mark II。



EOSのフルサイズデジタル一眼レフカメラです。




Canon EOS 5D Mark II 】
センサー:約2110万画素、36mm×24mmCMOS
有効感度:ISO100〜6400 ( 拡張時ISO50〜25600 )
連写速度:秒3.9コマ、連続RAW撮影枚数13枚
液晶画面:3.0型92万ドットTFTカラーモニタ(視野角170°)
AF機能:9点+アシスト6点TTL位相差検出式AF、ライブビュー時にはコントラストAFも可能。
動画撮影:1920×1080/30p、680×480/30p、H.264(MOV形式)圧縮、リニアPCMモノラル録音




Canon EOS 5D MarkII + EF50mm F1.8 II


おおざっぱにはEOS 40D、50DやNikon D700あたりの速写性やメカ性能を削って、
その分のコストをセンサーや画素数、動画に詰め込んだと考えてもらったらOKです。
以下は使っていての感想など、です。



Canon EOS 5D MarkII + EF50mm F1.8 II


【◎◎◎:フルサイズは良いよね】
2110万画素の高精細!!超広角16mmの広さ!!対角線魚眼!!

それになにより、

ディスタゴン35mmが、EF16-35mmF2.8Lが、EF28mmF2.8が、EF50mmF1.8が、

レンズの端っこまで全部使える!!周辺減光万歳!!ひゃっほう!!

作品一点をB1(1030 × 728 mm)に引き延ばしましたが、余裕で鑑賞できました。
あれはすごかった。ノイズレスに超高解像。鑑賞距離20cmとかでも余裕でした。



【◎◎◎:ファインダーが超広い】
5D2広い!よりも、やっぱりAPS-Cは狭いよね、という結論になっちゃうのです。

いや、やっぱ、広い。快適。楽しいです。
現在、ファインダースクリーンをF2.8以上のレンズでピントが掴みやすいという「Eg-S」スクリーンに交換し(そのかわりF4とかでは暗くなる)、1.3×のマグニファイヤーをファインダーに取り付けているので、スペック上ではオリンパスOM-1くらいの広さ(98%、0.91倍)を持っています。

さすがに広すぎて眼鏡のままではケラレるので、視度補正をマイナスいっぱいにまわし、眼鏡をはずして右目で見ています。ディスタゴン35mmもほぼ完全にピントが分かります(註5)。これですよ。超快適。




Canon EOS 5D MarkII + EF50mm F1.8 II


【◎:液晶が綺麗】
これを見てしまうと、正直20Dには戻れません。よくあんなものを使っていたなという感じです。 コントラストも高く、画面も大きくて非常に綺麗で高精細です。むしろパソコンで見るよりもくっきり、鮮やか。イメージ的にはグレア液晶で見たときの綺麗さみたいな。ピントも分かりやすく、とっても見やすい。おそらく現機種最高タイではないかなぁと思います。
キヤノンの液晶はだいぶ遅れていたので、やっと追いついたという言い方も出来ます。当時1.8型液晶っていうのはそれほど悪くないスペックではあったけど、出来るなら20Dのときにこれして欲しかった。

ただし、視野角は広いとはいえ、傾けると色というかコントラストが若干変わるので、みんなで見たりする時に不便な20Dほどではありませんが、正確性的な意味では、やっぱり正面から見た方が良いです。




Canon EOS 5D MarkII + Canon EF50mm F1.8 II


【○?:操作系も使いやすい、と、思う】
メニュー項目を探したりいじったりするときに、

「横に回すメインダイヤルで横移動・縦に回すサブダイヤルで縦移動」

というアナロジーはとっても分かりやすいし、階層も浅いので他機種から来た人でもすぐなじむと思うのですが

「サブダイヤルをぐりぐり回していればいつか望みのメニューにたどり着く」

20D/30D/5Dの操作系ではなくなってしまったので、そこはちょっと戸惑うこともあります。でもすぐ(3日)慣れる。
また、機種ごとでボタン配置がころころ変わる非情な"非EOS-1系"の例にもれず、20Dとはボタンの順番が全く違う5D2ですが、ボタン位置の最適化が図られ、単体での使い勝手そのものは向上している感じです。ただ、前の機種に慣れちゃってて、買い換えっていう人は微妙かも。でもすぐ(3日)慣れる。

あと20Dで左ナナメ下が全く入らなかったマルチコントローラ(ジョイスティック)は、大きくなって多少改善。でもまだ時々ナナメは入りにくいときがある。



Canon EOS 5D MarkII + EF28mm F2.8


【○:高感度やばし】
上の写真はISO4000(!)の撮って出し等倍。さすがにノイズリダクションは「標準」に設定しているものの、この感度が常用出来るとは思わなかった…。ピクセル等倍でみれば、もちろん、ノイズを潰してる無理さが所々に垣間見えるのですが、それでも20DのISO800とかと比べると格段に差があります。
印刷サイズで考えると尚更、潰してもなお精細なので、加工耐性は全体としてかなりある印象です。5D2を買ってからISOをオートにして、「今感度がいくつなのか」を殆ど気にしなくなりました。



Canon EOS 5D MarkII + EF16-35mm F2.8 L USM


…とはいえ、◎や○ばっかりとはいかないもので…



Canon EOS 5D MarkII + Carl Zeiss Distagon 1.4/35 T*


【△:データデカすぎ】
1枚25MBって何よ。でかいよ。

現在RAW+JPG(M:1100万画素)で撮ってますが、130枚撮ると4GBのCFがいっぱいになります。フルハイビジョンでビデオ撮ると1分で300MBです。アホか。フルハイビジョンは前のPowerBookでは全く再生出来ないので使えませんでした。一コマ目が表示されて、次のコマに画面が遷移するまでに音声が終わってしまうという…。
やっと最近MacBookProを買ってストレスフリーな鑑賞が出来るようになりました。しかし一説によると、Core2 Duo2.6GHz、メモリ4GB、ビデオボード GeForce9600 GT なMacBook Proでも、フルHDの編集はストレスフリーにはいかないという話も…。

あと、フォトショップで「境界線ぼかし」が250pxまでしか使えないので、あんまり解像度高いと、加工の時に気を使います。 今後はクイックマスクを積極的に使っていく感じで。



Canon EOS 5D MarkII + EF70-200mm F4L IS USM


【△:言うほどボディ悪くないよ】
巷で言われている程、「チャチだ」とか「ぺこぺこ」とか「高級感が無い」とか、そういう感じはありません。みんなアレ先入観で言ってないか。

もちろん、1D系とかと比べるとアレなのかもしれませんが、ボディ剛性とか、表面処理とか、ちゃんとしてます。ざらざらになった塗装とかも、20Dより良い感じ。けど、なんだろう、機械ヲタ的興味はあんまりないなぁ…。「いい写真データが撮れればそれで文句ないんでしょ」みたいな、割り切った雰囲気があるのは確かです。理性的で撮るための道具に徹していると考えるか、愛とこだわりが足りんのだ!けしからん!と考えるかは、人それぞれだとおもいます。カメラに重点を置くか、写真に重点を置くか…。



Canon EOS 5D MarkII + EF16-35mm F2.8L USM


【△:AFは普通】
ふっつーのAFです。ぱっと見は20Dと同等っぽい。これ旧5Dと同じじゃないか。精度はなかなか良い感じです。70-200mmF4ISでは爆速かつ正確なピント合わせをしてくれますが、F1.8だと、時々ピントを詰めきれないまま合焦判定をしてしまったりする(註6)、ので油断ならない。単焦点大口径解放はマニュアルでいいや。そう考えるとプラナーの50mmF1.4かプラナー85mF1.4が欲しくなる。

でも動体撮影なんかでは、Kissとかとは次元がちゃいますよ。1系ほどじゃないにせよ晴天での食いつきは半端ないです。
あ、そう、暗いと遅くなるし迷うのは減点かな。それでもフィルム自体に比べると格段の進歩です。

【×:ちょっともっさり】
レスポンスの遅さにイライラする!という感じでは決して無いです。アクセス速度も20Dより格段に速いし、操作や入力でのタイムラグは皆無です。ただ、まぁ、レリーズタイムラグとか、あの辺が爆速とは言いにくいなと。
僕はどちらかというと、連写速度よりも、20Dの「6コマでバッファフル⇒書き込み待ち」
にイライラしていた身ですので、秒3.9コマに私は不満ないのですが、決して俊敏ではありません。ちょっとのんびりです。
攻撃性が無いと取るか、ノロマと取るか。

【×××××:Pantherを切り捨てるのはやめて!】
あのさ、今は良いよ。MacBook Pro買ったし。OSはLeopard(OS X 10.5.7)だし。自分の買ったカメラの現像処理が自分のPCで出来ないとかどういうことよと。OSX10.4〜ってどういうことよと。パンサーはまだ現役よ!?シルキーピクス買えってか?OSを10.5に買えろってか?コレは本気でやめて欲しい。まじで。やめて。酷い。

超酷いので、オンラインユーザー登録の時に「DPP現像がOSX10.3で出来ないような、旧OSのユーザーを切り捨てるのは、本当の本当の本当に辞めて欲しい」って練りに練って書きに書いて送信ボタンをおしたら、セッションタイムアウトで送信出来なかった…キヤノンのセキュリティ設定ちょっと厳しすぎだよね。PW保存出来なかったりさ。





Canon EOS 5D MarkII + EF50mm F1.8 II





【まとめ】
値段がアレなので気軽にオススメですよーとか書けない(註7)を除けば、お世辞抜きで、とっても、良いカメラなんじゃないかなぁと思います。少なくとも旧5Dの画質番長的な側面は着実に受け継いでいます。二桁D系とは、ちょっと、格が違う感じもやっぱりするかも。


註1:20D以降の進歩が小さいとも言う
註2:40Dからは交換可能になった
註3:APS-Cサイズ専用レンズ、EF-Sの二本が無駄になった。一本(EF10-22mm)は後輩に売った
註4:これでかなりを使ってしまった訳ですが
註5:ピントが見えることと合わせられることは別の話orz
註6:キヤノンのAFは「なぁなぁ」で合焦を終えてしまう傾向がある気がする
註7:卒業旅行に資金的な理由で行けなかった!ぜんぶカメラに消えた!

2009.7.8

研修で宇都宮滞在中。部屋にネットなし。がっくし。なのでロビーから更新。



Canon EOS 5D Mark II + Canon EF50mm F1.8 II

↑インフルエンザ禍。今年の冬が正念場?



Canon EOS 5D Mark II + Canon EF16-35mm F2.8L USM


Canon EOS 5D Mark II + Canon EF16-35mm F2.8L USM

麻布十番にある「浪花屋」のたいやき。薄皮でおいしゅうございました。




Canon EOS 5D Mark II + Carl Zeiss Distagon 1.4/35 T*

↑横浜は雨。梅雨は嫌い。